こうやまじ第七十四番札所 甲山寺
区分 | 四国遍路 | 時代 | ― |
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指定内容・指定日 | |||
所有者 | 甲山寺 | 所在地 | 香川県善通寺市弘田町1765-1 |
今から約300年前の資料によると、この辺りは「仙遊が原」(せんゆうがはら)と呼ばれ、一面の野原だったことが解ります。善通寺で生まれた弘法大師空海の幼いころの遊び場で、泥土で仏像をつくったり、草木で堂を建てたり、石を重ねて塔にして遊んでいたようで、この一角に四国八十八ヶ所霊場第七十四番札所甲山寺があります。
甲山寺の始まりや歴史を書いた文書によると、今から1,200年前に弘法大師が寺を建てようと甲山の周辺を歩いている時に、岩窟(洞穴)より聖者が表れて、「ここに建物を立てて寺を作りなさい」と言われ、岩窟に毘沙門天像を安置したのが甲山寺の始まりです。甲山寺は大師堂の左側にある洞窟から始まったのです。
その後、日本最大のため池である満濃池の修築工事を引き受けた弘法大師は、甲山の岩窟で、修築工事の安全と完成を祈りました。満濃池は大師を慕う人々の協力も得て、わずか3ヶ月で無事完成し、それを記念して建物を建て、薬師如来を本尊として安置したと言われています。