しどじ第八十六番札所 志度寺
区分 | 四国遍路 | 時代 | ― |
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指定内容・指定日 | |||
所有者 | 志度寺 | 所在地 | 香川県さぬき市志度1102 |
志度湾に面し、海岸際に四国八十八ヶ所霊場第八十六番札所志度寺があります。
寺の始まりや歴史を書いた文書によると推古33年(625年)にこの地に住んでいた凡薗子(おおしのそのこ)という尼が、志度の港に打ち上げられた霊木で本尊十一面観音像を彫り、堂を建てて納めたのが始まりと言われています。その後、藤原不比等が海女(あま)の墓を建て、境内を整備し、その子である房前(ふささき)が母の菩提をともらうために様々な建物を建て、「法華経」という経を納め、千基の石塔を建てたと言われています。志度寺に所蔵されている絵画「志度寺縁起絵」には白く塗られた石塔が見え、境内に白い石で作られた五輪塔(ごりんとう)、層塔(そうとう)が描かれていますが、これが房前の建てた千基の塔と考えられています。
境内の一角には今から約550年前の室町時代に造られたと伝わる曲水庭園と昭和の時代に重森三玲が作庭した枯山水庭園があり、「無染庭」(むぜんてい)と呼ばれています。書院からこの庭を見ることができ、心が落ち着くひと時となります。
本堂、仁王門、絹本著色志度寺縁起6幅、絹本著色十一面観音像、木造十一面観音両脇士立像が重要文化財に指定されています。