おおくぼじ第八十八番札所 大窪寺
区分 | 四国遍路 | 時代 | ― |
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指定内容・指定日 | |||
所有者 | 大窪寺 | 所在地 | 香川県さぬき市多和兼割96 |
徳島県との境に近い矢筈山(やはずやま)(標高782m)から女体山(にょたいさん)の中腹に四国八十八ヶ所霊場第八十八番札所大窪寺があり、札所巡拝の最後の寺として「八十八番結願所」と呼ばれています。
寺の始まりや歴史を書いた文書によると、養老元年(717年)に行基という僧がこの地を訪れた時、天からのお告げを聞き、小さい庵を建てたのが始まりと言われています。その後弘法大師が弘仁6年(815年)にこの地を訪れ、女体山中腹にある岩窟(洞窟)で修業し、谷間の窪地に建物を建て、本尊薬師如来を彫り、安置するとともに、中国の唐時代の師匠恵果(けいか)から授かった錫杖(しゃくじょう)を納め、窪地にちなんで「大窪寺」と名付けたと言われています。
江戸時代、四国八十ハヶ所霊場の中には女性が参拝できないお寺もありましたが、ここは女性の参拝もでき、「女人高野」(にょにんこうや)とも呼ばれていました。
岩窟横には清らかな水が湧き出る泉があります。札所霊場の最後ということもあり、金剛杖を奉納する人が多く、現在の大師堂横には金剛杖を納めた建物があります。